Last Updated on 2025-10-26
前回は、Googleサジェストで得たキーワードのヒントをブログや特設ページなどでWebコンテンツ化して集客のためのWebサイト資産にすることをお話ししました。
・前回記事
Googleサジェストの活用 ユーザーニーズをブログの記事ネタに
今回は、このユーザーニーズを垣間見ることができるGoogleサジェストをWebコンテンツづくりだけではなく、リアルの商品やサービスづくりにも活用することをお話ししましょう。
特に観光地の施設では宿泊旅行で来る観光客に意識が行きがちですが、近隣都市からの日帰り客の市場は一定の基盤があると思います。
特にコロナ以降、マイクロツーリズムと呼ばれる近隣旅が活発化しました。
私が住む地域でも週末に道路や駐車場で見る車のナンバーを観察しているとそれを実感します。(滋賀県も京阪神客が相当に増えたと実感)
日本人のアウトバウンド(海外旅行)の伸びが鈍化していますが、円安、暮らしの経済、そして、急速な高齢化も大きな要因だと私は感じます。日帰り市場は今後更に伸びるのかもしれません。
さて、話しを戻しましょう。
例えば、大阪からの日帰り旅行を探す人はどんな人でしょうか?大きく2種類あると思います。
➀大阪に住んでいて、宿泊はしないけれど、日帰りでもちょっと旅行気分を味わいたい。少し遠出でも構わない。
➁東京から関西に旅行に来て大阪に2泊するけれど、2日目はどこか日帰りで行ける大阪以外の場所に行ってみたい。
どちらも大阪ほど有名なスポットではないローカル色を楽しみたいというような定番の観光地ではない「穴場」探し的な気持ちがあると思います。
つまり、足し算の答えのようなものを調べたい訳ではなく「何か面白い行き先がないか」「1日を充実させられる行き先がないか」ということを「発見したい」期待感を持った検索キーワードだと思われます。
そういう意味で、大阪から少し距離があっても行くアクティブさもあるでしょうし、大阪の都市とはまた毛色が違う郊外や田舎の自然や景色にも食指を動かしてくれるかもしれません。
また、➀の住民はそこに行ってみて思ったほどではなかったとしてもそれは普段のお出かけの延長であり、比較的気軽に行き先を決めてくれるかもしれません。
➁の旅行客はそう再々にある機会でもないのでそこそこ心が動く内容でないと来訪を決定しないことが普通でしょう。つまり他のサイトの記事などと比較検討する数も時間も多いでしょう。
つまり➀の住民は気軽にドライブを楽しむつもりでもよいが、➁の旅行者は2,3のスポットを周遊して1日の価値をより高めたいと感じるはずです。
そう思えば、この住民か旅行者かのターゲットの違いで、あなたの商品・サービスづくりとWebコンテンツで紹介する際の訴求や表現の仕方が変わってくるはずです。
ペルソナまで設定するのはなかなか大変ですが、このように検索クエリによって顧客のインサイトを考え、大まかにでも「顧客の違い」を認識する(解像度を上げる)ことは重要です。
Webコンテンツの構成やリアルの商品・サービスづくりの顧客に刺さる精度を上げることができるからです。
宿泊で観光客が来るような日本全国の各所では、こうした日帰りの旅客ニーズがあることを先ず押さえましょう。
ターゲットとする都市からの移動時間は言わずもがなGoogleマップですぐわかります。
その都市の駅などの情報パネル(ナレッジパネル)から「経路ボタン」を押して自身の地域や店舗名を入れるだけです。
瞬時に車、電車、自転車などの所要時間とルートが現れます。ボタンにないですがオートバイのバイカー市場もあり車より所要時間は短いかもしれません。
Googleマップのお陰でこうしたリサーチがとても楽になりました。
昔に比べて高速道路なども整備され、車であれば意外と1時間で遠くに行けるものです。自家用車であれば片道1.5~2時間程度までは日帰りの範囲ではないでしょうか。
あなたの地域でも周辺の人口が多い都市からの所要時間をチェックしてみるといいでしょう。思いもしない街が集客ターゲットだったりします。(私の仕事ではこの発見が多いです)
では、関西圏における「日帰りリサーチ」をやってみましょう。大阪市からの住民と旅行者の日帰り需要は、関西の各都道府県の郊外都市においては恐らくどこも最大市場だと思います。
シンプルに「大阪から日帰り」と検索してみます。いつものようにブラウザはシークレットモードを使用します。
模擬検索(デベロッパーツールで位置情報の書き換え)ができる方は大阪駅などの緯度経度を取得すればいいでしょう。(Googleマップ位置偽装 等で検索してみて下さい)
そのまま「大阪から日帰り」と検索窓に打つと下記のGoogleサジェストが出現しました。
これは、季節などで検索需要が変わりますから結果は一定期間で徐々に変化してきます。

このようなマーケティングに関する作業をされていない店舗や施設も多いと思いますが、現れる「関連キーワード」は自社と関係することが多いことがわかると思います。
例えば「日帰り温泉」や「スノボ」などは、温泉やスキー場など業種が限られますが、駐車場がある店舗では「ドライブ」客、一人で使える店舗であれば「一人旅」客などの需要が取り込めそうです。
そうした自社に関連しそうな関連キーワードをクリックしてみると上位にはよく知られたメジャーなサイトが出現していることが多いでしょう。
その上位にサイトに紹介されている地域や店舗、観光スポットなどが実際に検索ユーザーの訪問先選びに大きな影響を与えていることが考えられます。
あなたの店舗の情報はそこにあるでしょうか?
結果上位にあるページは、まとめサイトなどのメジャーサイトの他、個人ブログやあまり知られていないサイトが出現していることがあります。
そのページ(ヒットするのはWebサイトではなくページです)は何らかの理由でGoogleが評価をしているということです。
そうしたキーワードはあなたが同じようにブログや特設ページを品質良く作成すれば、同じく評価を得られる可能性があるとも考えられます(競合ひしめくよりも狙い目のキーワード)
または、検索結果上位のまとめサイトなどが掲載したくなるようなリアルの商品・サービスをつくり、Webサイトで発信していけばそうした外部サイトの目にとまり紹介されるかもしれません。
ちなみに検索枠に打ち込む際、打ち込んだ文字の最後にスペースを打ち込むとまた違ったGoogleサジェストの結果が現れます。
「大阪から日帰り+スペース」にすると「モデルコース」なども出てきました。
自社の店舗に立ち寄るかたちでモデルコースが組めるならそれにまつわる記事が構成できるでしょう。

サジェストの結果を更に深掘りしてより顧客のインサイトに近づくことを考えてみましょう。
最近旅行・レジャー業界でも注目される「一人旅」を例に深掘りしてみましょう。
最近は男性やインバウンドでも増加していると言われる一人旅は更にどのような関連キーワードがあるでしょうか。
「大阪から日帰り 一人旅」とそのまま検索まどに打ってみます。

いかがでしょうか?「一人旅」に関する検索需要が更にでてきました。
「女」「リフレッシュ」「心を癒す」「ひとりでぼーっとできる場所」「人生疲れた」など、どうやらやはり女性が多そうです。
心を癒したい、普段のストレスを解放したいというような旅客の姿が想像できますね。
その中で大阪から日帰りではないですが「ひとりでぼーっとできる」をクリックしてみます。
すると「ひとりでぼーっとできる」というキーワードそのものをページタイトルに使ったサイトが上位に並んでいました。
「ひとりでぼーっとできる関西のおすすめスポット13選!」(まとめサイト)
「大阪・おでかけ 疲れたあなたに!ぼーっとできる場所21選」(旅行おでかけサイト)
「関東 ひとりでぼーっとできる場所おすすめ13選!自然や温泉」(ホテル予約サイト)
やはりメジャーサイトは徹底的にキーワードを研究しているのが解ります。(そらそうですね)
それらの記事は充実していてなかなかそこまでの記事ボリュームや品質は真似できませんが、一人旅に対してより根拠があり、ユーザーに満足度を与える情報であれば上位表示も不可能ではないかもしれません。
また、Webサイトの検索順位は大切とは言え、何よりもこうしてGoogleサジェストで得た一人旅をする人のインサイトを求める商品・サービスづくりに反映させることが何よりも大切でしょう。
来店型の旅行・レジャービジネスでは結局は顧客の現場での満足度が最重要。
それがレビューへと発展し、その後の集客に大きく影響を与えることになるのは言うまでもありません。
また、地域の観光誘致では何も商品・サービスではなくても、絶景や広々と寛げる場所、自然、光景など、それこそ郊外、田舎の方が有利なことが多いです。
都会にはない顧客ニーズは必ずあり、都会からハンドルを握りやってきてくれます。
それらを地域の資源として交流人口づくりに生かすことが地方ではまだまだ可能だと思います。
大阪からの日帰りで1日を楽しみたい旅客が何を求めているのかのインサイト。
そのインサイトに対して地域や自社がどのような商品・サービスを提供すれば訪問動機を喚起できるのか?
そのヒントをGoogleサジェストで得ることはしばしばあります。
関西以外のあなたも、日帰り市場の旅客の解像度を上げることができるでしょう。
例えば北海道などは札幌に2泊や3泊して日帰りで楽しめるツアーやレンタカーでドライブするような行程を探す人もきっと多いと思います。
是非、自身の地域や店舗から近い集客元となる都市からのキーワードを検索してみましょう。
マーケティングは一種のゲームのようなものだと私は思います。楽しみながら想像力豊かに集客に努めましょう。

