Last Updated on 2024-12-28
最近「1人旅の訪日外国人」に関する話題をいくつか見ました。訪日外国人の1人旅はコロナ前の2019年から話題になりつつありましたが、最近は日本を1人旅するYouTuberも増えて気がします。
フランス人女性が食事をしながら話しているショート動画がありました。「東京(日本)は1人で食事をすることが気軽にできて良い」「フランスでは1人で食事をしにいくなどはまずなく、必ず誰かと一緒に行くことになるのに」という話しでした。
それは習慣の違いなのですが、その女性はうらやましく言っていたので、1人の時間の価値感を感じているように見えました。
日本に来て7年のフランス人男性に取材した記事がありました。日本の風習や日本人について「日本ではどんなことでも1人で出来て気が楽だ」「フランスではあまり1人で行動することがない」という話しがありました。“お一人様の醍醐味”を発見したようです。
この2人は共通して日本の風習や店舗のシステムに感銘を受け、良く評価し羨ましいという気持ちが現れていました。
観光マーケティング的に考えてみましょう。基本となるいつもの統計を見てみました。
■2019年 訪日外国人の消費動向調査 観光庁 1年間を通じて約35,000人調査
「訪日旅行時の同行者」

■DBJ/JTBF アジア・欧米豪 訪日外国人旅行者の意向調査 2019年度版 6,276人調査
「訪日旅行の同行者別の割合」(国・地域は抜粋したもの)

1人旅は日本から最も近い韓国では10%ありますが、意外と欧米豪の国が東アジアよりも割合が多いのは思ってもみませんでした。これは、今後も増加する可能性はありそうです。
1人旅は安全性があってこそですが、日本はその点有利だと思います。
こんな記事もあります。イギリスの旅行保険を扱う民間企業の調査で、1人旅で安全な都市ランキングとして日本の東京が2位にランクインしています。
The Travel Safety Index for Solo Travellers
こうして評価されたり、実際に訪日した人たちが口コミで発信していけば、潜在的に1人旅に憧れを持っている層の背中を押すものになるでしょう。
さて、事業者側から見てみましょう。
訪日外国人の1人旅化は事業者によって歓迎するところもそうでないところもあるでしょう。例えば、ツインやダブルがベースとなるシティホテルなどでは2名以上で1室単価をあげなければなりませんが、飲食店のように相部屋で、というわけにはいきません。
方や、日本にはシングルベースのビジネスホテルも多く、私も仕事で関わります。
こちらは、よほどの工業地帯でない限り観光需要も取り込む必要があり「シングル需要」の喚起が必要です。観光ホテルと違って土日祝の方が需要が弱くなります。
その他、カプセルタイプのホテルやドミトリーなどのホステルなどは正にソロ旅がターゲットですからインバウンド市場の1人旅化は歓迎すべきことでしょう。
その他、飲食店やレジャー施設、人数は関係ない入場施設や土産店にとっても需要喚起に向けられる市場です。
お一人様向けの店内の設えや安心できるサービスメニュー、お一人様歓迎を謳った記事投稿、特典など、1人で行動することを不安に思っている旅客に対して積極的に歓迎の意を発信することが今後は大切となるでしょう。
国内でもソロキャンプブーム等もあるように、1人旅は若者もシニアも増加傾向にあると思います。1人旅の増加に対する商品とサービスの応用をしっかりと考えて実行する必要がありそうです。

