Last Updated on 2025-12-31
前回でお伝えしたWebリサーチのセッティングで訪日客の旅マエ検索の検証をしてみましょう。
検証内容は、旅行の行き先も確定していない訪日客の旅マエ検索。それらに大きな影響を与える検索結果1ページ目を見てみましょう。
Googleは1ページ目をどのように構成にしてくるのでしょうか・・・
滞在先のアクティビティ探し、その代表的なキーワードは「Things to do」です。海外の観光サイトやホテルサイトのメインメニューでも見かけます。
日本のアクティビティを探す検索クエリ。JapanはThings to doの前?それとも後?
ネイティブとは感覚が違い悩むのは検索クエリを構成する単語の順番です。
その単語の順番の違いで月間検索数が違うことが意外とよくあります。
ラッコキーワードで月間検索数を調べてみましょう(有料プランのみ検索数が見られます)
「Things to do Japan」 ⇒ 1,600
「Japan things to do 」 ⇒ 140
まあ、後者は不自然と言えばそうなのですが、ここで間違わないことが大切です。
Googleの検索結果ページは以前のようなヒットしたページが並ぶだけではなく、検索者の関心を寄せる写真や動画、他の検索提案など多彩な情報が出現するようになりました。(今回、AIモードについては触れません)
早速「Japan things to do」の結果の構成を見ていきましょう。(シークレットブラウザ、アメリカ検索で実施)
1ページの全体を見ると、もはやかなり賑やかで単純にページが並ぶだけではないことが解ります。
次にセクション毎に見てみましょう。

検索結果のトップにはお馴染みとなったGoogleマップとビジネスプロフィールの情報で構成されるローカルパックが出現しました。
「Top sights in Japan」として選ばれた4枚のカードは浅草寺、金閣寺、清水寺、渋谷交差点と東京、京都の有名どころ選ばれていました。
広くJapanで検索すればやはり東京~京都、大阪のゴールデンルートが訪日ルートの中心と、Googleも認識し実際にアクティビティも多いでしょう。
下部の「more things to do」のボタンで各所の情報が出現し、ユーザーは恐らくここに長く滞在するでしょう。
次にセクション毎に見てみましょう。
続いて表示されたのは「Top Experience」で、カルーセル(横スライダー)で10のスポットや体験が出現します。
Googleは「Things to do」を「スポット(sights)と体験(Experience)」に丁寧に分けて表示したようです。
このように、純粋なWebページの1位までに既にユーザーの関心を高めるGoogleのコンテンツが並べられており、事業者にとってはなかなか手強い構成になったとも言えます。

検索結果1位と2位は個人ブロガーのワンツーフィニッシュでした。さすがアメリカという感じです。
もちろん趣味の領域のブログではなく彼らはプロのトラベルライターです。よって、サイトの品質や量も相当に充実していることから上位に表示されます。
アメリカはとにかくフリーランス大国。こうしたブログは様々な観光検索で上位に出現し、日本のコンテンツの露出に対して影響を与えていることを私たちは認識すべきです。
もちろんアメリカだけではなく、最近はオーストラリアのライターも上位に見かけます。
それらの記事に書かれ紹介されているスポットは何も手の混んだコンテンツではなく、その多くは今ではオーソドックスとも言える訪日客の人気スポットであることが解ります。
訪日客が増え始めた今、来日が初めての人も多く、やはり王道と言われるスポットに関心があり、こうしたプロのトラベルライターも純粋にその良さを語っています。
現在の日本の観光事業では、インバウンド市場に詳しくない日本の事業者も少なくなく、想像だけでモノコトづくり、コンテンツの磨き上げ(やるべきことはいっぱいあるのにとても抽象的でよく解らない言葉です)を行います。
そこでは日本人も知らないような手の混んだ場所や、ややこしいコトづくりをすることに何故か価値が置かれたりします。Web上にそのようなモノコトや言葉が無い限り、それは存在せずマッチングしないので売れないということを私も実際に現場で遭遇し、また、他所の事案を見聞きしてきました。
しかし、地方分散が遅れる今、彼らが現在のゴールデンルートから派生したローカルエリアを細かく書き出してもらうこともこれからは大切なことです。
次に進みましょう。
「Discussions and forum」というセクションが出現しました。
コンテンツの中心は、グローバルな掲示板としてGoogleとも親和性を増すと言われているRedditです。
GoogleはこのRedditと2024年にAIトレーニングの利用などで提携を拡大したと報道があり関係が深まっているとされます。
旅行関係のQ&Aも多く、ビジネスの参考になるユーザーニーズを垣間見ることができますから私もよく閲覧しています。社内の企画やマーケターは参考になるでしょう。
Redditに続き第3位はさすがに「日本の政府観光局(JNTO)の公式サイト」が上がりました。(ホッとしました!)国の統計でもSEO的にも有利な政府系サイトはやはり閲覧が多くされており、地域のコンテンツがそこに書かれることは良い影響を受けることができます。
JNTOに続いたのは口コミサイトの代表「トリップアドバイザー」でした。
Things to doと言えばこのサイトですが、昨今あまりにもコンテンツが増えたせいか構成やレスポンスで何となく使いづらく感じるのは私だけでしょうか?
京都市内の現場などを見ていると、これまで訪日客(特に欧米豪)の行動に影響を与えていた同サイトに代わって、参考にされているのはGoogleビジネスプロフィール(Googleマップ)のような気がします。

引き続きGoogleは更に「People also ask」を表示させて検索クエリの拡大を行っています。これらも旅行ユーザーが関心を持ちそうな内容ばかりです。
その直下は東京のThings to doを紹介するYouTubeの動画コンテンツ、更にredditなどのレビューコンテンツに加えて各SNSの「ショート動画」がパネルで現れます。
そして、また個人ブログが続き1ページ目が終了。2ページはここで出していませんが、Reddit同様にQ&Aサイトの大手である「Quora」が続いていました。
2ページ目にその後にようやく老舗の旅行メディア「Lomely planet」が、そして日本の企業としては海外からのインバウンド関連検索で強い老舗の外国人向け旅行メディア「Japan Guide」が続きます。
こうした訪日関係の検索ではやはりJapan guide の強さはいつも感じます。さすがに老舗のメディアです。
インバウンドビジネスに関する検索結果は新たなフェイズに入った
Googleが最上位に掲げる理念は「ユーザーファースト」
RedditやQuaraと広告宣伝の意図がないQ&Aをよく見かけます。ユーザーが求めている情報はユーザーが発信している情報であるというGoogleの傾向を私は強く感じます。
Googleビジネスプロフィールもスポット情報のプラットフォームですが、調査によれば「口コミ」と「投稿写真」が最も閲覧されています。
では、我々、ビジネスを行う側はどうすればいいのでしょうか?
これまでの薄っぺらなコンテンツをつくり、海外ユーザーにもキャッチされそうな広告に出稿することでは簡単に旅客とマッチングできないかもしれません。
或いは、名の知れたメディアのペイパブや体験OTAに載せていれば自動的に販促が拡大することも難しくなってきたのかもしれません。
やはり、Googleの基本に立ち返り、UIUXを追求した自社サイトの構築や自社サイトより閲覧が多い可能性もあるGoogleビジネスプロフィールの徹底的な整備と口コミマーケティングが重要となります。
もちろん、リアルの現場では、訪日客個人に噂され、法人サイトのサイテーションをゲットできるような品質が高い体験コンテンツを構築しなければなりません。
更に、「things to do in あなたの地域」と、エリアを限定して検索検証をしてみて下さい。エリアを絞ってもユーザーがよりあなたのビジネスに接近していなければ、それは即ちWebマーケティングの改善の余地があるということです。

