旅行・レジャー集客とWeb集客が出来る社内の人材づくり

旅行・レジャー集客 知らない間にYouTubeが影響している

Last Updated on 2025-04-10

「来月の連休に手軽にどこかに行きたいな・・・」

旅行・レジャーの行き先調べは思った瞬間に手のひらにあるスマホや目の前のPCで調べるでしょう。(マイクロモーメント)そして、その検索結果には通常のWeb検索とは違った特徴があることをご存じでしょうか。

Web活用の方法は基本的に「普通のWeb検索」を前提として考えることが多いですが、様々なアプリやプラットフォームが存在する今、Web検索だけを意識していて果たして十分でしょうか?

実は検索手段として急速に拡大しているのが「動画検索」です。それは世界的な利用シェアからも、具体的には「YouTube検索」を指すと言えます。通販とは違いリアルでのその場所への訪問が必要な旅行・レジャービジネスにとって、文章では表現しにくい現場の様子が一目で解るのがYouTube動画です。

YouTubeは旅行・レジャー事業者にとって無視出来ない存在となりましたが、実に多くの事業者が意識できていません。

|調べものをする時、利用頻度の高い検索方法は?

先日、インターネットを利用して調べものをする時の利用頻度についてマーケティング支援会社のナイル株式会社による調査に関する記事を見ました。

ナイル株式会社 「インターネット利用時の検索行動に関するアンケート」国内男女4017人

Q: 検索で利用頻度が高いものは?

■男性 n=1881

1位Google54.3%
2位Yahoo!24.3%
3位YouTube6.4%
4位X3.3%
5位Instagram1.8%

■女性 n=2136

1位Google46.3%
2位Yahoo!25.9%
3位Instagram5.7%
4位X5.3%
5位YouTube4.2%

もちろん、圧倒的にWeb検索なのですが、注目されたのは「男性のYouTube」(対前年2.1%増加)の対前年伸び率がトップであることでした。

女性は相変わらずInstagram(利用は女性6割と言われます)が強いのですが、そのジャンルはグルメ、美容、ファッションなどが多いでしょう。

あくまでも個人的な印象ですが、旅行系の女性ユーチューバー動画に対するコメントなど比較的女性が多い気もします。特に旅行先の飲食店などを中心として旅行・レジャーにおいては女性も大いにYouTubeを活用しているのではないでしょうか。

|訪日客が訪日前に参考にした情報源では、ついにYouTubeがトップとなった

では活況のインバウンド市場では旅行情報の取得でYouTubeが使われているのでしょうか?

実は統計データを収集、加工してセミナー資料づくりをしていると思わぬ結果に出くわしました。

そのデータは、お馴染み観光庁の「訪日外国人の消費動向」です。各国・地域別にまとめられた調査結果の中に「旅行情報ランキング」があり「旅行出発前に役に立った旅行情報源」のランキング結果を見ることができます。

以前からこの情報を基にして各国・地域の一覧表を色分けして解りやすく俯瞰していましたが、その一部分(1~3位まで)が下です。

2019年

観光庁「訪日外国人の消費動向」のデータを基にMTBSが作成

2023年

観光庁「訪日外国人の消費動向」のデータを基にMTBSが作成

これは我ながら顕著な変化を捉えることができたと感じました。

コロナ前のインバウンド最盛期の2019年は個人ブログや口コミサイト、アナログの親族や知人などの情報が上位を占めていましたが、昨年2023年はその大半が動画サイト(つまりYouTubeと考えられる)が一気にトップに躍り出ていました。

これは非常に特徴的な変化と言えますが、そもそも各国・地域のバラバラの情報をこのようにまとめていることなどをWeb上でも見かけず、ひょっとして関係筋でもあまり気付かれていないかもしれません。(私は発見した!と思っていますが)

このように国内もインバウンドも旅行前の情報収集においてYouTubeを活用することが増えており、今後も更に増えると予想できます。

|自身も旅行ではYouTube動画を活用することを実感

さて、私自身の最近の経験を紹介しましょう。

7月の初旬、家族3人(妻と娘)の休みが上手く合ったので「早い夏休にしよう!」と北海道に2泊3日で行ってきました。早速、往復の航空券、2つのホテル、滞在中のレンタカーをそれぞれWebで予約して、富良野と美瑛に1泊ずつして楽しみました。

現地の最新情報はほとんど知らず事前にWebで観光スポットや食事場所についていろいろ調べたのですが、考えてみるとこの作業でかなりYouTube検索を行っていました。

ホテル(周辺環境や夕食会場の様子がよくわかりました)

観光スポット(混雑回避の方法や駐車するコツなどもわかりました)

体験プログラム(乗馬とサイクリングツアーに参加しましたが臨場感ある動画は役に立ちました)

カフェやレストラン(女性にとってはとても重要で良い情報源になりました)

やはり行程が決められたパッケージツアーではない自身の自由設計な旅行では行動が自由な分、調べがいもあります。

手に取るように現地の様子が解り、家族は「まあYouTubeはこれぐらいにしてあとは現地の楽しみに残しておこう」と視聴をためらうほどでした。(特に人気エリアであるので)

いつも仕事の出張では訪問先をこんなにYouTubeで調べることもないですが、1日をフルで観光に充てるプライベートの旅行では、やはりYouTubeのコンテンツはここ数年で効率良い旅行計画のために役立つコンテンツとして充実してきたと実感しました。

ちなみに、先ほど、九州は長崎ご出身の方とオンラインミーティングをしていたのですが「長崎 観光」とYouTube検索をした際に上位に女性一人旅のbvlogがありました。

これを見ていて、長崎の街歩きは楽しそうだなあ、2泊する価値は十分にあるなあ、この居酒屋さんは外せないなあ・・・と、このvlog通りの行程でもいいのでは?と思えるぐらいでした。

恐らく、次に行く旅行地でもYouTube検索は必ずすると思います。そんな人は今後確実に増えます。

|旅行を想定してYouTube検索をしてみた

サンプル事例の検索をしてみます。京都や滋賀からも車や鉄道で行くことができ場所によっては日帰りも可能な「三重県」に関して検索シミュレーションをしてみました。(Chromeでシークレットウインドウ使用)

三重県は見どころが多く、伊勢神宮参拝は私も京都の勉強会の仲間の皆さんと毎年の恒例行事となっています。

先ずはオーソドックスに「三重県 観光」とYouTube検索をしてみましょう。その出現した順位は?

【三重県 観光】

次はドライブを楽しみながら観光をする前提で検索してみましょう。

「三重県 ドライブ おすすめ」

このようにYouTube検索ではWeb検索の結果とは違った特徴があります。Web検索の結果上位にヒットするのは著名で大きな企業サイトや行政サイト、つまりGoogleが認識すると言われる「権威性」や「信頼性」を持つサイトが多いと言えます。

しかしYouTube検索の結果の上位は「個人YouTuber」が主体です。しかも経験の浅いチャンネルや投稿間もない動画も上位にヒットしています。同じGoogleの運営なのにかなり違いがありますが、そもそもYouTubeのコンテンツを提供している大手企業や旅行会社がないのかもしれません。

それはそれで、YouTubeはこれほど人気なのにWebコンテンツに比べてまだまだブルーオーシャンなのかもしれません。

また、3年前の動画もトップ5に入るほどYouTubeのアルゴリズムに長く認識されていたり、逆に投稿後数ヶ月の新しいコンテンツが上位に出現していたりします。これはWeb検索ではなかなかないことで、YouTubeはある程度、新鮮な情報コンテンツを評価するのかもしれません。

いずれにしても最大の違いは、Webコンテンツの上位の運営者がメディア企業や旅行会社、OTAなどの組織も大きな事業者サイトであることに対して、YouTubeでは個人のYouTuberのコンテンツが消費者にも大きな影響を与えているということが言えます。

企業の制作者の場合、やはり様々な利害関係や制作意図の縛りがありますが、個人の場合はそのハードルはとても低く自由度が高いでしょう。そうした制作背景のなかで自社がコンテンツで紹介されるために何をすればいいでしょうか?

それは、こうした検索を様々に想定して実際に行い、その結果の上位にある動画を見て「どのような発信を常に行っておくべきだろうか?」(彼らがコンテンツ構成のネタ探しをするのもWebである可能性が高い)また「リアルの商品やサービスはどのようなものが好まれるのだろうか?」といった視点で見てみることだと思います。

こうした旅行・レジャー関連の動画の制作者は結構女性も多いことに気が付くと思います。顔出しせずに自分の声でナレーションをして、あまりガチガチに構成せずに緩く、リラックスしたスピード感で大まかな編集をするいわゆる「vlog」(video+blog)形式のものです。 一人旅の女性に響くような商品やサービスづくりも大切でしょう。

|普段からYouTube検索をどんどん使ってみると発見が

Webサイトの活用もまだまだこれからという方にとっては、YouTube検索自体、ほとんど経験もないでしょう。

しかしデジタルネイティブがミドル世代となった今、消費者の情報取得の入り口はWeb検索の他、YouTube検索、そしてSNSでの検索(これは年代がかたよりますが)と広がっています。

これは余談になり、旅行・レジャーにはあまり親和性はないかもしれませんが、Web検索の中では「画像検索」もあります。例えば「50代 ジャケット メンズ」など画像検索してみると「どうしても野暮ったくなるなあ・・・」とお嘆きのあなたも、ビジカジのカジュアル出勤日が憂鬱な日から楽しみな日に変わるかもしれません。

とにかく服でもゴルフでも車でもお酒でも遊びのことからYouTubeで検索してみて下さいどのようにWeb検索と違う利点があり、Web検索にはかなわない点もあることがよく解ります。

現代の消費者はそれをうまく使い分けて旅行・レジャー先を探しています。悩んでいたパターを見つけて購入した後は、あなたの仕事で活用してみて下さい。顧客になったつもりで様々に検索シミュレーションを重ねればそこには必ず発見があり、Web活用の糸口があります。

【観光ビジュアルづくり】 夏の青空にナンキンハゼが風に揺らいで MTBSポートフォリオ MTBS PHOTO 

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