Last Updated on 2025-04-07
前回に続き「Googleサジェスト」(予測入力)機能の活用について考えていきましょう。
旅行・レジャー事業の種類や規模は様々ですが、家族経営やひとりオーナー事業など小規模経営は少なくなくありません。多忙な毎日故、今回のテーマである「顧客ニーズを知る」といったマーケティングに関する作業ほど実施できていないケースが少なくありません。
また、小規模とは言えないような少し大きな規模の会社でもマーケティング作業がルーティン業務として根付いていないところももちろんあります。「こんなに大きなホテルなのに広報部が機能していない・・・」そんなケースは多いものです。
顧客ニーズを考えることは旅行・レジャー産業では必要なことですが、それをオーナーの勘を頼りにしていたり、メディアや代理店の精度がよくわからない情報に左右されていたり(セールストークなどいくらでもあります)それらの情報で商品・サービスを社内の解らないもの同士が会議をして今日もつくられます。
世の中が「やっぱりインスタ、インスタ」と言えば、フォロワーも増えず成果も出ないインスタグラムにスタッフの時間や労力をいつまでも投入し続ける飲食店などはいまだに簡単に見つけることができます。
オーナーや経営幹部の勘と経験も大切だと思いますが、消費の最初のアクションである「検索行動」のデータを費用もかけずに見ることができるのであれば、それは大いに参考にしましょうというのが今回のお話しです。
「顧客ニーズを探す」のは解るけれど「で、一体何をすれば?」という方も多いと思います。
この作業で先ず社内で行うべきことは次の2点です。
➀ 自社Webサイトのコンテンツに反映させる。
➁ リアルの商品・サービスに反映させる。
➀の「自社Webサイトのコンテンツ」に反映させる目的はこれもまた2つあります。
1つはWebサイトに訪れるユーザーにそのこと(顧客ニーズ)に関する情報を提供して関心を持ってもらい来訪につなげること。
もう一つは、顧客ニーズとして発見した「キーワード」により検索結果のより上位に出現することができればより多くの見込み顧客をWeb上で獲得でき、実際の来訪にもつなげるということです。
ここでお気づきかもしれませんが3つ目があるとすればそれはSNSです。しかし、小規模事業者の皆さんはSNSの成果が今も出ていますか?複雑化するアルゴリズム、増加し続ける競合アカウント・・・この1、2年でも一変したかのように思い、ここでは一旦置いておきたいと思います。(もちろん、フォロワーを何万人もお持ちなら別ですが)
さて、このキーワードを検索結果で上位表示させることをSEO(Search Engine Optimization:検索エンジンの最適化)と言いますが、この仕組みは長くなるためまたにします。(検索すれば多くの情報があります)
SEOは簡単ではなく、誰もが数多く検索するキーワード(ビッグキーワード)だと競合サイトは多い上に大手企業や有名な専門サイトが既に上位にあり上位表示は至難の業で、需要はあるのに競合が少ないキーワードの組合せなどの考察が必要です。
「SEOなどの施策はやるだけ無駄だ・・・」と簡単に言う人もいますが(専門家にもいます)では、私のクライアント(例えばホテルなど)が既にいくつもの記事において年間で相当数のWeb集客を果たしているのは何故でしょうか? 考察や地道な作業で頑張っていると成果を出せる可能性はまだまだあります。
では、コンテンツと言っても具体的にはどこに書いて掲載するのでしょう? 私がそうした実績に触れるのはズバリ「ブログ」です。「ブログなどオワコンだ」などと言う人もいますが、私は実績が目の前にある以上、そうは思いません。今からフォロワーを集めなければならないSNSよりよほど近道だと感じます。
そして、もう一つの掲載手段は「特設ページ」です。これは、観光サイトの季節毎の話題を書いたようなグローバルメニュー(いわゆるメインメニュー)以外の「特集ページ」です。
例えば、観光行政やホテルなど、地域の観光情報を幅広く情報ネタを扱えます。夏休み前などで、その地域でキャンプ場を探す検索が多いのであれば○○市のおすすめ「アウトドア情報」「キャンプ場情報」などを紹介記事や資料が思い浮かびます。
この特設ページは写真と文字の構成という点でブログと変わりないものですが、より詳しい内容で構成するためGoogleにも評価される可能性が高くなるでしょう。場合によってはグルーバルメニューにすら加えてもよいような特集もあるかもしれません。
➁のリアルの商品やサービスに反映させるのは正にキーワードに関連する商品やサービスを開発するということです。または、既にそれに見合った商品があるなら、それを改めて注目してもらえるようにブラッシュアップするなどでしょう。
例えば、前出の「その地域のキャンプを探しているが多い」ことがわかれば、ホテルや飲食店などがテイクアウトも実施しているのであれば、キャンプ客向けにキャンプ場へ行く途中に立ち寄ってテイクアウトしてもらえるものが販売できないか?などが思いつくでしょう。
バーベキューの食材セットなどがありきたりならば、ちょっとキャンプ場には似つかわしくないような洒落ていて少し贅沢な食後のフルーツやスイーツの盛り合わせもあるかもしれません。スーパーやコンビニでは買えない自家製のフレッシュジュースやワインやウイスキーのミニュチュアセットなども提案次第では食指を動かしてくれる顧客があるかもしれません。
冬に雪が多い地域などでは、雪道ドライブに不安を感じるキーワードが多いようであれば、空港からのレンタカー利用客に現場の天候や道路状況を伝えることが考えられ、ライブカメラの設置なども有効でしょう。雪道ドライブをほとんどしない地域の旅行者に走行技術や注意点、緊急時の対策などをしっかり説明した特設ページもユーザーの満足度を高めることになるでしょう。そうしたユーザーの満足度を高めることでGoogleの評価も向上します。(UI/UXを高める)
そして、キーワードで得た顧客ニーズを商品、サービスに反映したら、それを情報発信するのはもちろんWebであり、その情報を蓄積してGoogleに引き出してもらえるようにはブログや特設ページが有効になるケースが多いということです。
Webサイトにブログ記事を掲載する設定がない場合や、新たな特集ページの制作についてはWeb制作会社と相談、依頼する必要があり費用もかかりますが高額なものではないはずです。こうして、自社でWeb制作会社にディレクションしていくことが何よりも大切です。
次回はGoogleサジェストで顧客ニーズ(キーワード)を探るシミュレーションをしてみましょう。

